こんにちは。管理栄養士めぐです☺︎今回はタマネギの栄養についてです。
タマネギの栄養価
硫化アリル(アリシン)
玉ねぎに含まれる栄養で代表的なものは、硫化アリルというものです。
硫化アリルはアリシンという成分に変化するのですが、にんにくや玉ねぎなどに多く含まれる栄養成分で、独特の香りと辛みを出します。
玉ねぎを切った時に目が痛くなるのはこれが原因です。
硫化アリルには血液が固まりやすくなるのをケアする働きがあり、血液をサラサラにして血栓を予防する効能があります。
また、疲労回復などの効能も期待できます。硫化アリルにはビタミンB1の吸収を高める効能があり、ビタミンB1には炭水化物(糖質)をエネルギーに変える酵素を助ける働きがあります。
ビタミンB1によってエネルギーがスムーズにつくられることで、疲労回復や精神を安定させる働きが期待できるのです。
ケルセチン
ケルセチンはポリフェノールに分類される栄養成分の一種で、抗酸化作用を持ち、活性酸素を取り除く働きがあります。
玉ねぎの皮に多く含まれているのが特徴です。
ケルセチンは血管をしなやかにする働きもあり、血流を改善する効果、コレステロール値を下げる効能があります。
硫化アリルと同様に、血管や血流を健康に保つ効果があります。
ほかにも、血糖値の上昇を抑えたり、関節痛やアレルギー症状を緩和させたりなどの効能があります。
栄養素を逃がさないコツ
芯は捨てない
タマネギをずっと保存しておくと芽や根が伸びますが、これは生長点が根元と先端にあるからです。
芯にも栄養が詰まっているので捨てちゃうともったいないです。
ただ、調理せずにしばらく放置した玉ねぎからネギのような芽が出はじめたときは、芯の部分も取り除く必要があります。
芽が出るほど放置していると、芯の部分が茶色く変色して腐っていることもあるからです。玉ねぎに芽が出始めたら要注意なので、できるだけ早めに調理しましょう。
茎の部分は少し固くて食べにくいので、苦手な人はV字に切れ込みを入れて取り除くといいと思います。
細かく刻む&水にさらさない
硫化アリルは、空気に触れると、コレステロールを抑えて血液をサラサラにする「アリシン」に変化します。なのでみじん切りやすりおろしで10分ほど放置すると、より活性化してくれます。
タマネギは細かく刻めば刻むほど細胞が破壊され、硫化アリルがさらに効率よくアリシンに変化します。
また、水にさらすとアリシンはもちろん、大事な水溶性ビタミンも流れ出してしまいます。
何となくやっている「切ってから水にさらして辛味を抜く」のは、栄養面では実は大損なので要注意です。
油で炒める
タマネギの栄養は水に溶けやすいので、スープや煮物に使う場合でもいきなり茹でず、まずは油で軽く炒めることで、アリシンの流出を防ぐことが出来るのでさらにお得です。
また、薄味にして、スープや煮汁までいただければお得に栄養を取り入れることができます。
まとめ
玉ねぎに多く含まれている硫化アリルは水に溶けやすい性質を持つため、サラダなどで食べるときは水にさらしすぎないように注意しましょう。長くても10分程度です。
もしくは、電子レンジでチンすることで少し辛み成分が飛ぶと思います。水にさらすよりは、電子レンジで加熱したほうが栄養が逃げにくいです。
ぜひご自宅でも試してみてくださいね。